男の子が産まれて初めての端午の節句。初節句に健やかな成長と幸せを願って揃えるのが「五月人形・鎧兜、鯉のぼり」ですね。
昔ながらの風習ですが、「誰が五月人形を買うの?」とか「どちらの実家が鯉のぼりを準備するの?」など疑問がいっぱい。父方・母方の両家みんなで初節句をお祝いして、嫌な思いをしないために。世間ではどちらの実家が「端午の節句の準備」をするのか調べてみました。
五月人形・鎧兜を買うのは妻の実家?
吉徳大光や久月など老舗では、女親側(母親)の実家(祖父母)から贈るのが一般的とあります。
「一般的」と言われても…?さらには「どちらの両親が準備しなければならないという特別な決まりはありません。」というくだりが。これでは疑問は解決しません。
スッキリしないのでいろいろ調べてみましたが、結局の所は地域によって風習が違うというのが答え。ざっくりと関西系と関東系で分かれるようで、飾り方なども異なるようです。
実際のところ誰が購入していますか?
関西では、雛人形や五月人形どちらも「妻方の実家」が用意することが主流。
関東では、桃の節句は「母方の実家」、端午の節句は「父方の実家」と言われている。
九州などは、さらに地域によって違うらしい…ややこしいです。
ミキハウス子育て総研のハッピー・ノート ドットコムの「どうする初節句のお祝い」というリサーチ結果が、みなさんの参考になるのではないでしょうか。
“五月人形(鎧兜)”は用意しましたか?(ページリンク)
上のグラフで印象的だったのは「特に用意しなかった:26.8%」でした。同リサーチで、雛人形を特に用意しなかったのは9.8%。雛人形は花嫁道具のひとつとしての慣習が色濃く残っているのでしょうか。〜参考サイト:ハッピー・ノート.com〜
鯉のぼりの購入は臨機応変に?
内飾り(五月人形・鎧兜)と外飾り(鯉のぼり・武者絵のぼり)を分けて、それぞれの実家が購入したり、鯉のぼりは自分たちで揃える方も。
上記アンケートから抜粋すると、鯉のぼりの用意は「妻の実家」に次いで「自分たち」「夫の実家」という結果。「特に用意しない」という答えは4割近くでした。住宅事情で鯉のぼりをあげられないことが原因かもしれません。
大切なのは両家からのお祝いのバランス
五月人形を妻の実家が購入した時は、夫の実家からはご祝儀で初節句のお祝いバランスをとりましょう。最近は風習にとらわれず、両家で折半して購入することも増えてきたようです。
風習の違いで実家同士が嫌な気分にならないためにも、夫婦それぞれの実家と話しながら、上手に準備したいですね。この場合、夫婦が主導権を持って話を進めましょう。
初節句で困ったことにならないための注意点
五月人形は誰が選ぶ?夫婦主体で選びましょう
実家から豪華な五月人形や大きな鯉のぼりがいきなり届いたら、ありがたいけど困りますよね。
通常のマンションや建て売りでは、収納スペースも限られ、鯉のぼりを泳がせる場所もままなりません。高価な物なので粗末にもできないし…。
だからこそ、居住環境に合わせて夫婦主体で選びましょう。祖父母も一緒にデパートに行き、買ってもらうのも親孝行かもしれません。遠方の実家からのご祝儀で購入した場合は、選んだ五月人形の写真を送って報告することも忘れずに!
五月人形の相場は?両家のお祝い金額に気配りを
兜飾りの売れ筋価格帯は6万円〜20万円。鎧飾りは少し上がって10万円〜30万円くらい。名匠の人形や手の込んだものだと100万円超も存在します。鯉のぼりは2万円〜4万円くらいが主流。
うちの場合は、マンション環境に適したコンパクト収納の「兜収納飾り」10万円前後あたりが気になっています。
五月人形の購入時期は?飾るタイミングはいつ?
デパートでは雛祭りが終わると店頭に並び、3月中旬から4月初旬までには購入されています。名匠の限定品などは早々に完売するので、早めの行動がいいのではないでしょうか。
飾るタイミングは、お彼岸過ぎから遅くとも節句の1週間前までが目安。端午の節句の前日になって慌てて飾る「一夜飾り」は、縁起が悪いとされているので避けましょう。
父の五月人形を息子に譲るのはダメですか?
節句の人形は、無病息災を祈るとともに、子供に降り掛かる災いを身代わりになって引き受けてくれるもの。父親の五月人形を譲るのは、本来タブーとのこと。
お下がりは「厄も引き継ぐ」と言われ、一人ひとつが基本。昔は後継の長男だけに与えられていたようです。次男・三男に分け隔てなく揃える場合は、スペースも考慮して選ぶことが必要ですね。
個人的な考えですが、「厄を引き継ぐ」とネガティブに考えず、父親が無事に育ってきた「幸運を引き継ぐ」と解釈して、歴代で大切に使っていくことはできないのかな?って思います。
まとめ
五月人形は誰が買う?初節句の準備はどっちの親がするもの?という疑問。最終的には夫婦が決めて、両家が納得して答えを出してから準備するのが基本だと思いました。
地域で風習が違うことを念頭に、母方・父方それぞれの地域の慣習の違いを理解したうえで、男の子の初節句を祝いたいですね。