目上の方や上司、大切な方との食事会など、改まった席で座る場所に迷った経験はありませんか。失礼の無いよう席に着きたいけど上座はどっち?
ビジネスシーンに限らずちょっとした集まりでも、大人として知っておきたい席次のマナー。図解でわかりやすくご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
上座と下座の基本は?
席次の基本は意外とシンプル!
●出入口に一番近い場所が「下座」
改まった席に限らず居酒屋で大人数の場合も基本は変わりません。新人ではなく、幹事が下座に座って追加の注文など目配り気配りをします。
席次は相手の方への敬意やおもてなしの意味が込められている大切なマナーです。間違えてしまうと、ぞんざいに扱われたと不快な気持ちにさせてしまうことも。気をつけて振る舞いたいですね。
その場の状況に応じた正しい並び順を理解して失礼のないように、まずは基本を覚えましょう。
レストランのテーブル席の上座は?
出入口から最も遠い席が上座になります。
ただし、出入口に近くても窓からの景色が綺麗に見える場所であればそこを上座とします。あくまでも、お客様に気持ちよく快適に過ごしてもらえる席を選ぶことが大切ですね。
床の間のある和室の上座は?
床の間は部屋の中で一番神聖な場所とされています。よって、床の間に最も近い場所が上座。出入口に近くなるほど下座となります。
床の間の前が上座になり、上座側の中央が一番高い席となります。上座側の入口から遠い席が②、入口に近い席が③です。
出入口から最も遠いのは②なので上座と間違えそうですが、床の間がある場合は中央が上座と覚えましょう。
もともとは身分の高い方が座る一段高い場所が「床の間」でした。時代とともに目的が変わり、床の間を背にして座る場所が上座となったそうです。
床の間は掛け軸をかけたり、花入や香炉が置かれたりと、もてなすための特別で神聖な空間というイメージありませんか。私は、床の間飾りがよく見える場所が上座だと勘違いしていました。
昔は豪華に飾られた床の間の前に座り、教養や財力を示す場という役割があったそうです。床の間の意味を知ると上座が理解できますね。
カウンター席の上座は?
基本的には奧の席が上座ですが、寿司屋などのカウンター席の場合はご主人(店主)の前を上座とするのがいいようです。
お相手が一人で接待する側が二人の場合は、中央に座ってもらい、接待する側が両端に座ると話がしやすくなりますね。状況に合わせてご案内しましょう。
円卓の場合の上座は?
円卓でも出入口から一番遠い席が上座です。その席から順に左隣→右隣と順位が下がります。入口に近い方が下座。お店の方とのやり取りにスムーズに動けますね。
日本と西洋では席次が異なる?
西洋では上座からみた席次が日本と違うって知っていましたか。
そういえば、オリンピックの表彰台は中央が金メダリストでその右手が銀メダリストですよね。レストランでも海外のお客様を招く場合は、最上座からみて右側に2番目の上位の方を案内するのがマナーとされています。
国によって右と左の上位に違いがあることを覚えておきましょう。
上座へのご案内の仕方は?
上座へのご案内は、押しつけにならないようにさりげなく勧めましょう。奧の席が上座なので、案内するときは「奧の席にどうぞ」と声をかけるとスムーズです。
もし遠慮された場合は、無理強いせずにお相手に合わせることも必要です。相手の気持ちを尊重し、敬意を払って振る舞うことがおもてなしではないでしょうか。
常識にとらわれ過ぎずに、相手の方が気持ちよく過ごせるように配慮しましょう。
まとめ
レストランの場合は、出入り口から最も遠い席が上座で、一番近い席が下座。床の間のある和室の場合は、床の間の前が上座で上座側の中央が一番高い席となります。
実際に上座がわかりにくいお店やテーブルのレイアウトも多々ありますよね。私は初顔合わせなどで席次がわからないときは、とにかく下座に座って控えるようにしていますが、迷ったときは手っ取り早くお店の方に聞いてしまいましょう。
席次は相手の方への敬意やおもてなしの意味が込められている大切なマナー。普段から状況に応じた正しい並び順を理解しておけば、招くときも招かれたときも焦らずにすみますね。