一年があっという間に過ぎたと感じませんか。大人になると、年を重ねるごとに時間が早く過ぎると感じるのはなぜでしょう。
同じ時間なのに、子どもの頃とは長さが違うように感じるなんて不思議ですよね。早く過ぎる理由がわかれば、限られた時間を豊かに過ごすヒントが見つかるかも知れません。
時間の感じ方について調べてみましたのでぜひ参考にしてみてくださいね。
目 次
時間の長さが大人と子どもで違うのはなぜ?
『大人になると、なぜ1年が短くなるのか?』や『大人の時間はなぜ短いのか』の著者・一川誠(いちかわまこと)千葉大学教授によると、大人になると「時間」を短く感じるのは「錯覚」のひとつということです。
時計の時間と人間が感じる時間にはズレがあって、それが時間の錯覚だそうです。心の中の「心的時計」の進み方が実際の時間と変わるために大人の時間は短く、子どもの時間は長く感じられるということでした。
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大人の時間が短い理由は?
時間の感じ方は心がどれくらい動くかで変わるのだそうです。
大人になると経験済みのことが増えて、同じ事の繰り返しと感じられることが多くなりますよね。単調な毎日にはときめきが少ないので心が動かず、過ぎた時間を短く感じるということです。
昨日を振り返ったときに、特に何もなかったなと思ってしまっている自分がいて…。これでは一週間も一カ月もあっという間ですね。
子どもの時間が長い理由は?
子どもの頃は「早く遠足の日がこないかなあ」と待ち遠しく思っていませんでしたか。
運動会や合唱コンクール、文化祭など季節ごとの行事がたくさんあって、ワクワクした記憶がいっぱい。早く明日が来てほしいと思う気持ちは、時間の経過をゆっくり感じているからだそうです。
一川教授によると、自分の感じる時間と実際の時間が同じくらいに感じられるのが19歳まで。それを過ぎると徐々に早く感じる…。
0歳〜20歳頃までの体感時間は、20歳〜80歳頃までの長い年月と同じくらいに感じるということ。人生100年時代になれば、時間感覚の折り返し地点も変わってくるのかもしれませんね。
時間の錯覚には他にも要因が?
広い場所にいた方が狭い場所にいたときよりも時間が長く感じられるという実験結果も。
大人になって小学校の校庭を訪ねたら、思っていたより狭く感じた経験ありませんか。同じ空間でも子どもは広く感じて、時間の経過もゆっくり感じる傾向にあるという見方もあるようです。
また、同じ1分間でも、身体的に代謝が活発なときは「まだ1分?」と感じますが、代謝が落ちていると「もう1分?」と感じます。
年をとると時間が短く感じるのは、身体的な代謝が関係しているんですね。
ジャネーの法則ってなに?
時間感覚の話題になるとよく目にするのが「ジャネーの法則(ジャネの法則)」。
50歳の1年と5歳にとっての1年は感じる時間の長さが違い、主観的に記憶される年月の長さが異なるという法則。年をとるほど1年の重みが減って時間が早く過ぎると感じるそうです。
大人も子どもも楽しい時はあっと言う間?
楽しいときはあっと言う間に過ぎてしまいますが、退屈な時間はとっても長く感じませんか。
小学校の朝礼では、校長先生の挨拶が永遠に続いているように感じていました。この時間感覚は現在進行形の体感速度なので、年齢には関係ないのですね。
大人でも時間を長く感じる方法はあるの?
生活の中に楽しいことがたくさんあると、時間が長く感じられるそうです。
●楽しいイベントなど充実した時間を過ごす
●新しい体験をして日常生活に刺激を取り入れる
●子どもと一緒に行動してみる
など、刺激が多いとトキメキが生まれて時間をゆっくり感じることができるのですね。時間の長さを決めるのは自分自身だということでしょうか。
旅行や特別な行事がなくても、あきらめないで。少し早起きして通勤ルートを変えてみたり、新しい散歩コース見つけてみるのはいかがでしょう。日常の生活の中に小さな発見やトキメキを見つける工夫が大切なのかもしれませんね。
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まとめ
いかがでしたか。大人と子どもで時間の長さの感じ方が違うのは、物理的な時間と心理的な時間の差があるからなんですね。
大人になると一年はあっという間。ひとつひとつの出来事をなんとなく過ごすのはもったいない。運動を楽しみながら身体的な代謝を激しくしたり、色々なことに興味を持って子どものように心を動かしていきたいものです。