病院やスーパーの出入口に置いてあるプッシュ式の消毒用アルコール。ひと押しするとアルコールが手のひらにあふれそうに。これってどのくらいの量を使うのが正解?手指を消毒する機会が増えたので調べてみました。
ワンプッシュのアルコール量には意味がある?
私はポンプを少し押して、ハンドクリームのようにササッと塗り広げていました。ワンプッシュで出てくる量が多く、手からこぼれて焦ったことも。
適量ってどれくらい?
なんとなく使っていましたが、このワンプッシュの量にはきちんとした理由があったんです。
正しい使い方2つのポイント
画像:病院感染対策用掲示ポスターより引用抜粋
知らなかった!2つのポイント
①手のひらがアルコール池
まず、受け皿のようにした手のひらに、ワンプッシュ分の消毒アルコールを出します。
ワンプッシュの量、多すぎない?
医療従事者向けガイドブックによれば、このワンプッシュの液量は、消毒効果を保つために必要な量。20〜30秒はアルコールで濡れた状態が推奨されています。最低でも15秒以上はアルコールで濡れた状態にしておくのがいいようです。
アルコールで濡らしたあとに
ハンカチで拭いてはダメ!
自然乾燥させましょう。
②爪をアルコール池にダイブ
手のひらにたっぷり溜まったアルコールに指先(爪)を浸けます。これは爪の隙間に潜んでいるウイルスを除去するため。5本の指先をすべて浸すようにします。
そしてもう片側の手のひらにアルコール液を移したら同じように反対側の手の指(爪)を。
手のひらと指間と手首まで
③④はハンドクリームを擦り込むかんじ(今までは、これだけでした)⑤⑥⑦は正しい手洗いのしかたと同じ動作ですね。
画像:病院感染対策用掲示ポスターより引用抜粋
参考
メーカーなどでいわれている細菌削減数を参考までに掲載しておきます。
- 石鹸と流水30秒洗いで細菌量が100分の1
- アルコール15秒間消毒で細菌量1000分の1
こまめにしっかり手洗いを行い、必要に応じてアルコール消毒を正しく使いましょう。基本を守ってウイルスに負けない暮らしを。
まとめ
「消毒用アルコールのワンプッシュ量の理由」を知っていましたか?
消毒用アルコールが入手困難な状況下で、なんとも贅沢な使い方に思えますが、これが正しい使い方ということです。気休めでササッと表面に擦り込むだけの方が効果も不安で「もったいない」ということですね。
今回の記事は、感染対策や手洗い、手指衛生の消毒用エタノールのトップメーカーである健栄製薬の「ケンエー消毒剤ハンドブック」と、日本環境感染学会教育ツールVer.3(感染対策の基本項目改訂版)を参考にしています。