連日のニュースでよく聞く「しゅうそく」という言葉。『早いシュウソクが望まれます』は「終息」「収束」どちらが正しい?
同じような意味かと思っていましたが、調べてみたら明確な違いがありました。「収束」それとも「終息」?あなたはどちらを使っていますか。
「終息」と「収束」の意味は?
ニュースを見ていて気になった同音異義語の「終息」と「収束」。意味は近いのですが正しく使い分けられていますか。
〈広辞苑より〉
【終息】しゅうそく
事がおわって、おさまること。終始。
「内乱が終息する」
事がおわって、おさまること。終始。
「内乱が終息する」
【収束】しゅうそく
おさまりをつけること。おさまりがつくこと。
「事態の収束をはかる」
おさまりをつけること。おさまりがつくこと。
「事態の収束をはかる」
「終息」とは完全に終わるという意味。終結することをいいます。
「収束」とは事態や状況などが一定の状態に落ち着くこと。感染の状況などを伝えるときに多く使われます。病気自体が「収束した」という言い方はあまりしないそうです。
つまり感染症などを完全制圧した場合は「終息」、状況がかなり落ち着いてきた場合には「収束」ということになります。
「終息」か「収束」か?
以上のことから考えると「感染が早くシュウソクしてほしい」の場合は、収束・終息のどちらもありえるということですね。
ケースに応じて文脈から読み取り、自分で判断する必要がありそうです。
「しゅうそく宣言」はどっち?
「しゅうそく宣言はいつになるのでしょう。」もよく聞きますよね。この場合はどっちでしょうか。
感染症の場合は「終息宣言」を使います。
「終息宣言」とは、感染症などの流行が収まり、被害拡大の心配がひとまずなくなったと判断されたときに出す宣言。
漢字の意味が近いので文章で覚えておくとわかりやすいですね。
まとめ
「終息」と「収束」の違いの記事はいかがでしたか。ニュースで聞いているとどっちか迷いますが、明確な違いがあることがわかりました。
最前線で医療の対応に当たってくれているみなさまに感謝と敬意を表するとともに、早く事態が収束し、感染症が終息することを強く願います。